全てのはじまりは、終わりを孕(はら)んでやってくる。終わりは始まりの吉兆でもあるが、恋愛の終わりだけはうやむやにしてはいけないという、大人の恋のお話。

「男と女、モントーク岬で」の一場面

 作家のマックスは、新作のプロモーションのためにニューヨークへやってくる。そこは17年前の、実らなかった(実らせなかった)恋と恋人との思い出の地。かつての恋人レベッカ会いたさにあれこれ策を講じるマックス。置き去りにされたと思っているレベッカからしてみれば“何を今更”と思いながらも、あの頃の喪失感は癒えぬまま。

 男の恋は常に保存され、女の恋は上書きされるというが、上書きもできないまま囚(とら)われ続ける恋は辛(つら)い。“さよなら”も言わず、保存に回す男の身勝手さに毒づきながら、男女の恋愛観の違いに今更ながらに納得する。(スターシアターズ・榮慶子)

 ◇6日からシネマパレットで上映