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  • 東アジア安保から辺野古新基地の必要性を考えるシンポが開かれた
  • 早大の李鍾元教授「辺野古以外に選択肢がないのか世論に訴えねば」
  • 米紙・前東京支局長「日本の一般世論は[嫌沖]ではない。主体性を」

 沖縄対外問題研究会(代表・我部政明琉球大教授)は16日、東アジアの安全保障から名護市辺野古の新基地建設の必要性を考えるシンポジウム「東アジアの安全保障と沖縄」を宜野湾市の沖縄国際大で開いた。識者らは朝鮮半島や中国など東アジアを取り巻く安全保障環境と在沖米軍の関係性を解説、辺野古新基地建設の不合理を沖縄側が主体的に発信する必要性を訴えた。

東アジアの安全保障の観点から辺野古新基地建設の是非を語るパネリストら=16日、宜野湾市・沖縄国際大学

 早稲田大の李鍾元(い・じょんうぉん)教授(国際政治学)は冷戦終結や北朝鮮の核開発で在沖海兵隊の沖縄駐留の必要性の説明は変わってきたと指摘。軍事技術の飛躍的な発展で必ずしも朝鮮半島の近くに兵力を置く必要はなくなっているとし、「なぜ沖縄、辺野古じゃないとだめなのか。ほかに選択肢がないのか世論に訴えなければならない」と対外的な発信強化の必要性を強調した。

 前ニューヨーク・タイムズ東京支局長のマーティン・ファクラー氏は国内で中国脅威論が強調される現状を「中国の国力が日本を上回り、アジアで一番強かった時代が終わったことで恐怖感が生まれた」と分析。

 「沖縄は主体性を持ち、当事者にならないといけない。日本の一般世論は『嫌沖』ではない」と述べ、沖縄の立場をうまくアピールすべきだと訴えた。

 我部氏(国際政治学)は、離島県の沖縄で戦争が起これば交通、通信手段などが破壊されるとし、島に暮らす人々に寄与する「島の安全保障」を模索すべきだと指摘。悲惨な沖縄戦を経験した県民だからこそ戦争拒否を訴えるべきだと強調した。

 新基地建設や普天間の継続的な使用などで沖縄の自然や社会が崩壊されていることを問題視。政府が沖縄へ代替施設の候補地の提示を要求していることは「でたらめだ」と批判した。

 このほか同研究会顧問の宮里政玄氏が日米中の関係性から新基地建設問題について基調講演。沖縄タイムス論説委員の長元朝浩氏が司会を務めた。