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  • 災害NGO代表で沖縄出身の男性は車に物資を乗せいち早く熊本入り
  • 余震が続く中、暗闇で不安がる人々にヘッドライトを配り励ました
  • 発電機を独自に手配するなど益城町住民の安心確保に奔走している

 【熊本県で山城響】日本各地の災害現場に入り支援活動する、災害NGO「結」代表の前原土武さん(37)=沖縄県糸満市出身=は、熊本地震発生翌日の15日夕に益城町へいち早く駆け付け、被災者の心身のケアと支援を続けている。被害が甚大な町内を大型車に乗せて運んだ250ccオートバイで回り、被災状況を確認。「まだまだ余震が続き、被害が拡大する災害のまっただ中。安全を確保しながら住民が求める支援を続けたい」と力を込める。

オートバイで被災現場を調査して回る前原土武さん=16日午前11時20分ごろ、熊本県益城町内

 16日未明にあった震度6強の本震。同町役場で、激烈な揺れを地元の人々と一緒に耐えた。体が震えるほど怖い思いをした上に暗闇では不安になると、一人一人にヘッドライトを配り「大丈夫。大丈夫」と声をかけ続けた。周囲との連絡が途絶えないよう、携帯電話の充電環境を整えるなど、住民の安心確保に奔走しながら一緒に朝を待った。

 地震発生直後の14日午後10時、活動拠点の茨城県常総市を出発。ワゴン車にオートバイや燃料、ヘルメットなど準備できる物資を全部詰め込んだ。独自の支援ルートで、発電機も手配したという。

 2011年の東日本大震災以来、全国各地で災害が起こる度に現場へ駆けつけ、復興支援に力を注ぐ。支援のあり方について「1枚のタオルよりも100円の効果」と訴える。「災害直後の支援として物資は重要」としつつも「生活再建を考えれば、義援金や支援金の力はやっぱり大きい」と実感を込める。

 さらに各地の被災地が経験したように同町も今後、「地震のあった町」などの風評被害に苦しむのではと懸念する。「町のコミュニティーを存続させるためにも1年後、3年後の町をイメージしながら、住民と一緒に復興のあり方を追求したい」と話した。