沖縄市のミュージックタウン音市場で7日に開かれた「南国MCバトル2018」(主催・RBCビジョン)予選に、大会最年少の伊良皆光稀君(9)=那覇市、天妃小4年=が出場し、本戦出場を果たした。大人を相手に堂々としたラップで会場をうならせた光稀君に、県出身ラッパーで審査員を務めたST-LOWさん(38)は「小学生でバトルに出るのは珍しい」と驚いている。

年の離れた相手にラップバトルを挑む伊良皆光稀君(左)=7日午後、沖縄市・ミュージックタウン音市場

 大会はその場で考えた即興のラップ(フリースタイル)を競う。1970年代、米ニューヨークで生まれたラップは、母音が同じ言葉を重ねて韻を踏み、しゃべるように歌う音楽だ。現状に異議を申し立てる表現手段として、貧困地区に住む黒人らが始めたとされる。

 光稀君は、兄・朝斗さん(16)=那覇商業高1年=の影響でラップを始めた。朝斗さんが中学2年の頃から放課後に友だちと集まって練習し始め、光稀君も自然と参加するように。その後めきめきと腕を上げ、昨年初めてバトルに出場した。

 MC名は「Asa Mitu(アサミツ)」。「バトル相手が踏んだ韻を使ってアンサーを返すと、観客が盛り上がる。その瞬間がうれしい」とラップの魅力を語る光稀君。一緒に練習する新垣桃大さん(15)=那覇商業高1年=も「アサミツはビートに言葉を乗せるのがうまい」と舌を巻く。

 この日のバトルには兄弟で出場した。光稀君が大人を相手に「どっちが勝っても当たり前。だから強さも弱さも関係なくラップやってる」などとフリースタイルを繰り出すと、観客からは称賛の歓声が上がった。

 本戦出場権を勝ち取った伊良皆兄弟。光稀君は「年齢は関係ない。もっと練習して優勝したい」と意気込む。

 本戦は8月18日午後4時から、ミュージックタウン音市場3階ホールで。問い合わせはRBCビジョン、電話098(864)2200。