沖縄セルラー電話(那覇市、湯淺英雄社長)と沖縄セルラーアグリ&マルシェ(那覇市、國吉博樹社長)が大宜味村の企業支援賃貸工場で進めてきた、県内初のICT(情報通信技術)を活用した無農薬のイチゴ「美ら島ベリー」の出荷が、本格的に始まった。現在は1日に約3千粒を収穫。すでにジミーや白バラ洋菓子店などの県内の製菓会社に出荷しケーキ用などで使われているという。年間30トンの収穫を確保し、今後一般消費者向けの販売も目指す。

ICTを活用した完全密閉型栽培でできた「美ら島ベリー」

ICTを活用した工場の様子を見学する大宜味村の(左から)米須邦雄教育長、島袋幸俊副村長、宮城功光村長=12日、沖縄セルラーアグリ&マルシェのイチゴ工場

ICTを活用した完全密閉型栽培でできた「美ら島ベリー」 ICTを活用した工場の様子を見学する大宜味村の(左から)米須邦雄教育長、島袋幸俊副村長、宮城功光村長=12日、沖縄セルラーアグリ&マルシェのイチゴ工場

 「美ら島ベリー」は完全に密閉された工場で水耕栽培された無農薬のイチゴ。工場内ではシステムが自動的に温度や湿度、二酸化炭素の濃度のデータなどを収集し、イチゴの成育状況との関連性を分析している。

 イチゴは人が触れば触るだけ傷みやすく、通常は農薬も使用されている。ICTを活用しイチゴの成育しやすい環境を一定に保つことで、収穫まで人が触る回数を減らし、無農薬栽培を実現させた。

 昨年12月から工場の稼働を開始。半年間かけて苗を育て、受粉や剪定(せんてい)などを行い、6月に初収穫に成功。7月2日から本格的な出荷を始めた。サイズはS、M、L、2Lなどがあり、標準サイズのMは4センチ程度で10~14グラム。糖度は8~10度。

 12日、同社の工場である大宜味ファームで試食と工場見学会を開いたセルラーの湯淺社長は「安心安全の無農薬イチゴが気温や季節に左右されず、年間を通して県民にお届けできる」と話した。

 大宜味村の宮城功光村長は「甘さとほどよい酸味がありおいしい。大宜味産イチゴとして、ブランドになれば」と期待した。