不安、恐怖、疲労、緊張…。そんな思いで避難生活を強いられている熊本地震の被災者に、どんな言葉を送ればいいだろうか。頑張ってほしいという思いも、簡単に口に出すのははばかられる

 ▼「みんなそばにおるたーい」。けがをした熊本県のキャラクター「くまモン」に動物たちが駆け寄って元気づける。漫画家のちばてつやさんは被災者を励まそうとこんなイラストを公開した

 ▼きっかけは、漫画家の森田拳次さんが「クマモンがクマっている 助っ人にいくベア」と添えた絵をちばさんに送ったファクス。多くの漫画家やイラストレーターがくまモンを描き、インターネット上で応援が広がっている

 ▼現地は余震がいまなお続く厳しい状況。支援メッセージを受け取るゆとりがない被災者も多いかもしれないが、ちばさんの「少しでも心やパワーが伝わりますように」の思いは十分だろう

 ▼同県は、支援活動にくまモンのイラストを利用したいという問い合わせに、対象に該当するものは許諾が必要ない特例措置を出した。柔軟な対応は、支援側にとってもありがたい

 ▼同県営業部長兼しあわせ部長のくまモンは「地震に見舞われた方々の事を最優先に行動している」(公式ホームページ)という。どんな形であれ、だれにでもできる支援はある。いかに被災者に寄り添えるかを考えたい。(赤嶺由紀子)