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  • オニヒトデ幼生が集中的に分布する「巣」を世界で初めて発見
  • 石垣島と西表島にまたがる「石西礁湖」で1立方mに53個確認
  • 研究者は「大量発生の仕組み解明や場所特定につながる」と期待

 水産研究・教育機構西海区水産研究所亜熱帯研究センターの鈴木豪研究員と、宮崎大学テニュアトラック推進機構の安田仁奈准教授らの研究グループは19日、世界で初めてオニヒトデ幼生の高密度集団を発見したと発表した。石垣島と西表島にまたがる日本最大のサンゴ礁「石西礁湖」で発見。高密度状態でのサンゴ礁着定が大量発生の引き金になっている可能性を示しており、鈴木研究員は「今後、大量発生の起こりやすい場所が特定できれば、発生を警戒できるようになる」と意義を説明した。

サンゴを捕食するオニヒトデ(写真右上)=鈴木豪研究員提供

ヨナラ水道

サンゴを捕食するオニヒトデ(写真右上)=鈴木豪研究員提供 ヨナラ水道

 サンゴを捕食するオニヒトデはサンゴ礁衰退の主な原因とされるが、幼生の詳細な生態には不明な点が多い。オニヒトデの幼生がサンゴ礁のどこに、どれほど分布するかも不明で、大量発生は防げていない。

 鈴木研究員らはDNA判定技術を使い石西礁湖を中心に16地点で幼生サンプリングを採取。礁湖で最も大きい水路「ヨナラ水道」の水深7メートル地点で、1立方メートル当たり53・3個体の高密度集団を発見した。他の15地点は同0~1個体にとどまり、幼生は極めて集中的に分布していた。

 また、この高密度集団の94%は稚ヒトデになる最終段階の「ブラキオラリア幼生」で占められ、高密度で固まったまま特定のサンゴ礁に着定してまもなく稚ヒトデに成長、大量発生する可能性も明らかになった。

 研究成果は国際学術雑誌「Diversity」8(2)号に掲載された。