沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡って、翁長雄志知事は13日、埋め立て海域で見つかった「オキナワハマサンゴ」9群体を別の場所に移植するため、沖縄防衛局が申請していた特別採捕を許可した。翁長知事はこれまで、採捕許可を新基地建設を阻止する権限の一つとして掲げてきており、工事に反対する市民らが「埋め立ての進展につながる」と県に強く抗議した。移植されれば来月中旬以降にも始まる埋め立てが加速する可能性が高い。

新基地建設が進むキャンプ・シュワブ沿岸=6月29日、名護市辺野古(小型無人機で撮影)

 許可したのは環境省の絶滅危惧種リストに掲載されているハマサンゴで、防衛局は3月20日に1群体、4月5日に8群体の採捕許可を申請していた。

 移植期間は、防衛局が移植先にサンゴを保護するための籠を設置してから2週間。週に2回モニタリングし、県に報告することなどを条件とした。

 県の担当者は、許可の可否を判断する標準処理期間の45日を大幅に経過した理由について、「希少なサンゴで知見もなかった。申請内容にも疑問があり、防衛局に説明を求め、その回答内容の精査に時間を要した」と答えた。

 日本自然保護協会の安部真理子主任は「移植に適さないと専門家からの提言があったにもかかわらず、なぜそれを無視する形でサンゴの産卵期にあたる今、許可を出したのか」と疑問を呈した。