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社説[西日本豪雨 被災地猛暑]復旧へ全力支援したい

2018年7月14日 09:17

 近畿から九州までの広範囲にわたって「大雨特別警報」が出された西日本豪雨から1週間が過ぎた。犠牲者は14府県で200人を超え、いまだに50人近くの安否が不明だ。被害はさらに拡大する見通しで、平成で最悪の豪雨災害となった。不明者の捜索と復旧に全力を挙げてもらいたい。

 土砂崩れや河川の氾濫に巻き込まれた地域では道路や鉄道などのインフラの完全復旧にはまだまだ時間がかかりそうだ。多くの家庭で断水も続いている。ライフラインの復旧も急がなければならない。

 なお約5800人が避難生活を余儀なくされている。政府は自治体と連携して被災地の復旧と、被災者の生活再建に力を尽くしてほしい。

 梅雨が明けた被災地は猛暑に見舞われている。熱中症にかかるリスクが未曽有の災害に追い打ちをかけている。

 特に高齢者や子連れ家族が目立つ避難所では健康面が懸念される。ストレスや睡眠不足で体調を崩す人も出ているようだ。避難所では1人の病気が集団感染に発展する危険性が高くなる。

 避難生活が長引けば、過労やストレスを原因とする「災害関連死」が増えかねず、不調を感じたら医療関係者へ相談できる態勢が欠かせない。

 「トイレ問題」も切実という。水道の復旧には時間がかかるとみられ、仮設トイレの使用を嫌い、水分を控えると、脱水症やエコノミークラス症候群を引き起こす恐れがあるからだ。

 クーラー設置など避難所の環境改善も急務である。

■    ■

 被災地はいまだに泥やがれきで埋め尽くされている。

 被災地各地には災害ボランティアセンターができている。既に5500人を超える人が活動しているが、連休に入りさらに増えそうだ。

 水害に遭った家屋内外の清掃や泥の片付けが中心になるという。泥やホコリ対策としてマスクやゴーグルを持参。破傷風防止のため長袖長ズボンの着用が良いようだ。

 活動に必要な物資や服装、飲食料は可能な限り持参し、二次災害を防ぐため自らの安全を第一に考えた行動を心掛けてほしい。

 事故に備え「ボランティア活動保険」に加入し、片寄りがないよう事前に募集情報を各地のホームページで確認。ニーズを把握する必要もある。

 ネット上ではふるさと納税の寄付を募る動きも広がっている。大手仲介サイト「ふるさとチョイス」の特設サイトでは計3億円を超えた。

 自分のできることから被災者と被災地を支えたい。

■    ■

 西日本豪雨は、本州付近に横たわった梅雨前線に南からの水蒸気が流れ込み、広範囲かつ長時間にわたって猛烈な雨を降らせたとみられる。

 気象庁は雨が強くなる前の5日に「記録的な大雨になる恐れがある」と異例の警告。6日以降は特別警報を出して「命を守る行動を」と、過去最多の11府県に特別警報を出し、最大級の警戒を求めた。

 今は捜索と復旧を最優先する時だが、特別警報の危険性がどれだけ、自治体や住民に伝わっていたのかどうか。今後検証しなければならない。

西日本豪雨 義援金受け付け

沖縄タイムス社は、西日本を襲った記録的な豪雨により被害に遭われた方々を支援するため、義援金を受け付けます。県民の皆さまのご協力をお願い致します。

▽受付期間
7月10日(火)から(午前10時~午後5時。土日・祝日を除く)

▽受付場所
(1)沖縄タイムス社総務局総務部 郵便番号900-8678、那覇市久茂地2の2の2、電話098(860)3548
(2)北部支社 0980(53)3611
(3)中部支社 098(939)1122
(4)宮古支局 0980(72)2034
(5)八重山支局 0980(82)2104

※義援金は現金のみとします。上記へ直接お持ちください。現金書留の場合は本社総務部宛てにお願いします。沖縄タイムス社

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