屋根の上にガジュマルの木などの植物を載せた「ジャングルカー」で沖縄県内を走り、話題になった知念満二さん(60)=南風原町=が愛車のもらい手を探している。ジャングルカーと走り続けて17年。総走行距離は14万キロに達した。愛車との別れを惜しみながらも「ジャングルカーには幸せな第3の“人生”を送ってほしい」と話している。(社会部・比嘉桃乃)

車の屋根の上にガジュマルなどを載せて走る知念満二さん=7日、豊見城市の瀬長島

 7月末で車検が期限を迎えることが、手放すことを決めた理由。最近は雨漏りもあり、自慢だった燃費も1リットル当たり17キロだったのが、10キロまで悪くなった。知念さんは「車が休ませてくれと言っているような気がしてならない。そろそろ限界かな」と愛車を気遣う。

 知念さんと車の出会いは2001年。音楽イベントのボランティアスタッフとして訪れた広島で車を譲り受けた。08年に車とともに沖縄に戻ったが、エアコンが故障していたので、暑さ対策で「車上緑化」を思い付いた。

 約1年間芝生を植えた後に元に戻したものの、「再緑化」を望む周囲の声に押されて「車上花畑」をテーマに再挑戦した。するといつの間にかガジュマルなどが自生。樹高は120センチにまで達している。

 地元の中学生の間では「ジャングルカーを見ると、その日一日、幸せになる」という都市伝説も。中には手を合わせて拝む人もいるのだとか。知念さんは「僕には何の力もないけど、願いが成就してほしい」とほほ笑む。

 15年にはジャングルカーを見たいと希望する学校などを訪れるため、1カ月間の全国縦断の旅に出た。「毎日違う子どもの笑顔を見ることができた。車をきっかけに、いろんな人と出会えた。今までありがとう」と車に語り掛けた。

 知念さんは7月末までに車を展示したり、管理してくれる人を探している。「植物には1日に1、2回水をかけてもらいたい。子どもたちが多く集まる場に譲ることができたらいいね」と話している。

 問い合わせは知念さん、電話090(6485)2292。平日は午後5時半から7時まで。