沖縄防衛局が14日深夜から15日朝にかけ、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ工事用ゲート前で進めた柵の工事で、歩道の幅が約1メートルに狭められ、新基地建設に反対する市民が座り込むスペースがなくなった。土砂の本格投入を控え、抗議行動を封じる動きに、市民は「表現の自由をつぶすもの」と反発。防衛局は工事目的を「歩行者と車両の安全のため」と説明した。

新たな柵が設置された米軍キャンプ・シュワブの工事用ゲート=15日午前、名護市辺野古

新たな柵が設置された米軍キャンプ・シュワブの工事用ゲート=15日午前、名護市辺野古

 14日午後11時半すぎに始まった工事は、夜明け後の15日午前6時45分ごろまで7時間以上続いた。

 これまであった柵を国道329号の車道側に約3メートル張り出させた。市民は柵の前に止められた警察車両3台の間や前に座り込んで資材搬入に抵抗してきたが、そのスペースをなくした形となる。

 新しい柵は長さ約45メートル、高さ約4メートル。その約1メートル手前には、ポリタンク状の「交通規制材」を並べ、内部に水を入れて重くした。柵と規制材の間が歩道となる。「速やかに通行してください」などの表示が多数あるが、法的根拠は不明。

 一方、北部国道事務所は市民が座り込みに使っていたコンクリートブロック106個、木の板26枚などを撤去。事前に市民側のリーダー役3人の自宅に、6月下旬までの撤去を求める文書を送っていた。

 防衛局は15日の本紙取材に対し、「歩道と車道の境界が明確になり、歩行者の車道へのはみ出しがなくなることが期待できる」と説明した。抗議行動を封じ込める目的については否定。深夜に作業をした理由は答えなかった。

 現場には民間警備員や建設作業員を含めて約80人が動員された。市民は最大で10人ほどが集まり、抗議の声を上げた。警察官や基地の警備員数人ずつが警戒し、基地内には機動隊のバス2台も待機した。