民間救急ヘリを運航するNPO法人メッシュ・サポート(小濱正博理事長)は31日、慢性期患者を搬送する医療用飛行機で、交通事故によって四肢まひなどになった池源誠さん(47)を那覇空港から鹿児島県・沖永良部島へ搬送した。昨年7月に医療用飛行機の運用を始めて、搬送は3件目。

患者を乗せて、搬送する医療用飛行機=31日、那覇空港(メッシュ・サポート提供)

 メッシュは昨年3月から6月にかけて、ウェブサイトで不特定多数の人から資金を募るクラウドファンディングを使って飛行機を調達するための費用3500万円を集め、昨年7月から運用している。普段は伊江島空港に駐機。定員はパイロット含む4人で、救命士が同乗する。

 ヘリは名護市を中心に50キロ圏内の範囲での運用となるが、飛行機は与那国島や南北大東島など県内全域と、奄美大島までの範囲にある飛行場であれば対応する。速度はヘリより100キロ速い時速370キロ。同距離の燃料費はヘリの2割に収まるという。搬送された患者や家族の費用負担はない。

 同乗した池さんの母・池美代子さん(73)は「医師同伴の船で5時間の搬送はできず、手段がなかった。医療用飛行機があって助かった」とコメント。メッシュの塚本裕樹事務局長は「搬送手段がなくて島に帰れない、時間やお金がかかるという医療格差を解決した。遠慮なく相談してほしい」と述べた。