沖縄タイムス創刊70周年記念祝賀会が20日、那覇市のANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービューで開かれた。約610人の参加者を前に、武富和彦社長は1948年7月1日の第1号発行以来の歩みを振り返り、これまでの県内外からの支えに感謝し、70周年の節目に「いい未来を県民と共に創っていく」との意欲を示した。翁長雄志知事や金城克也県経営者協会会長もあいさつした。

沖縄タイムスの創刊70周年を祝い乾杯する武富和彦社長(手前中央)、豊平良孝会長(同左)ら=20日、ANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービュー

 武富社長は、沖縄タイムスの誕生の背景には創刊メンバーは言論人として戦争に協力したことへの複雑な心境があったと説明。米軍占領下で人権を抑圧された住民の声を「大胆かつ率直に伝える言論機関は、沖縄の再生につながるとの思いがあった」と創刊の意義を強調した。

 今後も戦争につながる一切を拒絶し「平和を希求し続けるという基本理念を受け継ぎ、沖縄の主体性に基づいた言論活動を続けていきたい」と抱負を語った。

 来賓代表であいさつした翁長知事は「県政に対しても県民視点で、時には厳しく時には優しく励ましてもらって、改めて感謝したい」と祝辞を述べた。

各分野から激励

 沖縄タイムス創刊70周年の祝賀会には、政治や経済、芸能文化など各界の関係者が出席し、節目を祝福した。

 沖展の第4回アンデパンダン展から出品している沖展会員の岸本一夫さん(83)は「発表の場をもらい、沖縄タイムスに育てられた。美術への深い理解を持ち続け、沖縄の芸術分野を盛り上げていってほしい」と感謝の思いを語った。

 第61回沖縄タイムス賞を受賞した舞踊家の宮城幸子さん(84)は、沖縄タイムス社創業者の一人、故・豊平良顕氏を中心に企画された1954年の「新人芸能祭」について「厳しい審査で若い才能を育ててくれた」と振り返った。「戦後の伝統芸能を支えてくれたからこそ、今の沖縄の文化がある」と話した。

 今年創立70周年を迎えた琉球銀行の川上康頭取は「共に県民に支えられた企業という点ではタイムスと同じ。これからも県民と歩んでいってほしい」と期待した。

 乾杯のあいさつをした県経営者協会の金城克也会長は「文化やスポーツなどさまざまな分野の発展に貢献した功績は大きい。これからも『きっともっといい未来』のために尽力してもらいたい」と、創刊70周年のキャッチコピーにかけてエールを送った。