泡盛「残波」を製造する「比嘉酒造」(沖縄県読谷村)が、4年間に役員4人に支払った報酬や退職金計約19億4千万円が高過ぎるかどうかが争われた訴訟の判決で、東京地裁(舘内比佐志裁判長)は22日、創業者の社長への退職金約6億7千万円については妥当と判断した。

 その上で、報酬の全額を経費に算入して税務申告したのは誤りと判断した国税当局の追徴課税処分のうち、5千万円余りを取り消した。

 比嘉酒造は2010年2月期までの4年間に、役員に支払った報酬と退職金の全額を経費として収益から差し引いて申告。沖縄税務署が11年6月、約6億円は法人税法で経費と認められない「不相当に高額な部分」に当たるとして約1億3千万円を追徴課税し、これを不服として提訴した。

 訴訟で国は、九州南部と沖縄県で売り上げが同社の半分から2倍の酒造会社と比べ、金額が高過ぎると主張したが、判決は創業者の会社への貢献度を踏まえ、類似会社の最高額を超えていない退職金は妥当と判断。一方、同様に比較した役員報酬は高過ぎで、課税は適法と指摘した。

 比嘉酒造側代理人の田代浩誠弁護士は「退職金についてはこちらの主張が認められたが、役員報酬に関する判断については主張が認められず遺憾」とコメント。会社側と相談して控訴するかどうか検討するとした。沖縄国税事務所は「主張が一部認められず残念だ」とコメントした。比嘉酒造の今年2月期の売上高は約20億円。