【東京】名護市辺野古の新基地建設を巡り、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」(係争委、小早川光郎委員長)の第3回会合が22日、総務省内で開かれ、県側と国側が意見陳述した。翁長雄志知事は、前知事の埋め立て承認に瑕疵(かし)があったとして取り消し処分の適法性を主張。「戦後70年以上、重い基地負担を負わされ続けた沖縄に新たな基地を造る必要があるのか」と訴えた。国側は「埋め立て承認に瑕疵はなく、裁量権の逸脱・乱用で違法だ」と反論した。

意見陳述のために国地方係争処理委員会に出席する翁長雄志知事(左)と沖縄県側代理人ら=22日、総務省

 係争委は陳述内容を踏まえた上で、双方にさらなる説明文書の提出を求める。県は5月2日、国は同9日が回答期限。その後に次回日程を調整する。

 翁長知事は、公有水面埋立法は埋め立て承認の権限を都道府県知事に与えており「知事の判断は尊重されるべきだ」と強調。辺野古・大浦湾海域の自然環境の貴重性や生物多様性のほか、基地が沖縄経済の阻害要因となっている状況を説明。埋め立てで得られる利益よりも生じる不利益が甚大で「国交相の是正指示は自然や生態系への破壊指示であり、地方自治の破壊そのものだ」と批判した。

 国側は石井啓一国交相の代理人として法務省の定塚誠訟務局長が陳述。取り消し処分で「普天間飛行場周辺住民の危険性除去の実現が困難になり、宜野湾市の経済発展が遅滞するとともに、わが国の外交基軸とされる日米同盟に亀裂が入る」と不利益性の大きさを指摘。「知事の政治信条や公約に基づく取り消しで裁量権の逸脱・乱用」だとした。