23日にも台風に変わる見込みの熱帯低気圧接近で、沖縄県石垣市内の漁業者や農家らは22日、急きょ対策に追われた。漁を途中で切り上げて船を陸揚げしロープで固定していた漁師らは「仕事ができない」「もううんざり」と困惑。収穫最盛期のパイン農家らは同日、できるだけ被害を少なくしようと早めの収穫作業に当たった。

熱帯低気圧の接近を警戒し陸揚げした漁船をロープで固定する漁業者ら=22日、石垣市・登野城漁港

 伝統潜り漁を40年余続けている川満昌行さん(64)は「今日からやっと漁に出られると思ったのに」とあきれ顔。相次ぐ台風で1週間余は漁に出ていないと言い「これじゃあ生活もきつい。2~3日は影響あるだろうし、もう帰って寝るしかないね」と苦笑した。

 この日、約1週間ぶりに漁に出たものの短時間で戻って来ざるを得なくなったという大嶺猛さん(48)は「少しは天候が良くなると思っていたのにまた急に発生するなんて。(台風級の熱帯低気圧は)去っても数日は海が濁るから潜り漁は厳しい」とため息交じりに話した。

 10日に先島地方を襲った台風8号で被害を受けた農家も迷惑顔。パイン農家の次呂久栄重さん(70)は「ハワイ種が収穫ピークだが、前の台風で半分は付け根から折れてやられた」と振り返り、「また来るとは予想しなかった。対策は間に合わないから、少しでも収穫して被害軽減するしかない。こんなに連続で来るなんて参るよ」と話した。