【北中城】東日本大震災時に決壊した福島県のダム湖の底から見つかった「奇跡のアジサイ」。そのアジサイを全国に増やしていく取り組みに沖縄県内から「里親」として北中城村(新垣邦男村長)が名乗りを上げた。村は多くの村民の協力を求めつつ村内でアジサイを増やしていく予定。来年6月に福島県である植樹祭参加に向けて意気込んでいる。

福島・沖縄絆プロジェクトの鈴木伸章副理事長(前列右端)からアジサイの苗木を受け取った北中城村関係者ら=5月26日、北中城村社会福祉センター

 「奇跡のアジサイ」は震災で決壊した農業用水の人工湖「藤沼湖」(福島県須賀川市)の湖底で見つかった。湖は2011年3月11日の決壊時、下流で死者・行方不明者8人を出すなど大きな被害を出した。翌月、乾いた湖底を歩いた地元長沼商工会メンバーらが自生するヤマアジサイを発見。「短期間で生えたとは考えにくく、ダムができた約60年前から湖底で生きてきた」(同商工会)このアジサイを希望の象徴として湖畔に飾ろうと、アジサイを増やしてくれる里親を全国で募集した。

 話を聞いた「福島・沖縄絆プロジェクト」の鈴木伸章副理事長が被災地支援を続ける北中城YORISOI隊の大城健キャプテンに話を持ち掛け、村の「県内里親第1号」が決まった。

 今回は1株が福島側から届けられたが、これから順次届く予定。村は株を増やし、村役場での栽培のほか広く協力を呼び掛け、村ぐるみで栽培に取り組むという。里親事業に取り組む長沼商工会では「遠く沖縄の地で育ったアジサイは勇気をくれるはず」と話している。里親の申し込みや問い合わせは長沼商工会、電話0248(67)3121。