名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局は25日、県が6月22日付で発出した工事の停止を求めた行政指導文書に対し、工事は埋め立て承認に基づき適法に実施しているとし、「停止する必要はない」と回答した。防衛局は行政指導に応じず、翁長雄志知事は埋め立て承認撤回へ踏み出す。

「K4」護岸に石材が次々と投下され、囲い込まれた埋め立て区域=7月19日、名護市辺野古(小型無人機で撮影)

 県は防衛局が事業全体の実施設計を示さず、埋め立て承認の条件である留意事項に盛り込まれた県と国の「事前協議」を行わないまま工事に着手していると指摘。環境保全対策も事業全体の実施設計を明らかにしていないため協議ができないと主張した。

 一方、防衛局は護岸の設置工事は段階的に実施されるため、「留意事項に反しない」と主張。環境保全対策については、分割して行われる実施設計協議と連動して順次行っても「留意事項に違反しない」との認識を示した。

 防衛局の調査の結果、大浦湾側の護岸建設予定地では「軟弱地盤」の存在が明らかになっている。県は、提出された工事の設計概要説明書は地質調査報告書より前に作成されており、「このまま工事を進めれば、護岸の倒壊の危険性を否定することはできない」と指摘している。

 これに対し防衛局は、護岸計画箇所付近の地盤の強度などについては「現在実施中のものも含めたボーリング調査の結果などを踏まえ、総合的に判断する」と回答した。

 さらに防衛局は、環境保全対策は周辺への影響を検討する「環境監視等委員会」の指導・助言を経て、詳細を県に説明したと反論。県との協議など承認の条件となっている留意事項にも反していないと主張した。