本日、辺野古新基地建設に係る公有水面埋立承認の撤回に向けて、事業者である沖縄防衛局への聴聞の手続きに入るよう、関係部局長に指示をしました。

記者会見で辺野古埋め立て承認の撤回の手続き開始を表明する翁長雄志知事=27日午前、県庁

 辺野古新基地建設に係る公有水面埋立承認処分には、「環境保全及災害防止二付十分配慮」という基幹的な処分要件が事業の実施中も維持されるために、事前に実施設計や環境保全対策等について協議をすることや環境保全図書等を変更する場合には承認を得ることなどを事業者に義務づける留意事項を付しております。
 しかし、沖縄防衛局は、全体の実施設計や環境保全対策を示すこともなく公有水面埋立工事に着工し、また、サンゴ類を事前に移植することなく工事に着工するなど、承認を得ないで環境保全図書の記載等と異なる方法で工事を実施しており、留意事項で定められた事業者の義務に違反しているとともに、「環境保全及災害防止二付十分配慮」という処分要件も充足されていないものと言わざるをえません。

 また、沖縄防衛局が実施した土質調査により、C護岸設計箇所が軟弱地盤であり護岸の倒壊等の危険性があることが判明したことや活断層の存在が専門家から指摘されたこと、米国防総省は航空機の安全な航行のため飛行場周辺の高さ制限を設定しているところ国立沖縄工業高等専門学校の校舎などの既存の建物等が辺野古新基地が完成した場合には高さ制限に抵触していることが判明したこと、米国会計検査院の報告で辺野古新基地が固定翼機には滑走路が短すぎると指摘され、当時の稲田防衛大臣が、辺野古新基地が完成しても民間施設の使用改善等について米側との協議が整わなければ普天間飛行場は返還されないと答弁したことにより、普天間飛行場返還のための辺野古新基地建設という埋立理由が成り立っていないことが明らかにされるなど、承認時には明らかにされていなかった事実が判明しました。

 これらの承認後の事実からすれば、「環境保全及災害防止ニ付十分配慮」の要件を充足していないとともに、「国土利用上適正且合理的」の要件も充足していないものと認められます。

 この間、県では、様々な観点から国の埋立工事に関する内容を確認してきましたが、沖縄防衛局の留意事項違反や処分要件の事後的不充足などが認められるにもかかわらず公有水面埋立承認処分の効力を存続させることは、公益に適合しえないものであるため、撤回に向けた聴聞の手続きを実施する必要があるとの結論に至ったところです。

 私は、今後もあらゆる手法を駆使して、辺野古に新基地はつくらせないという公約の実現に向け、全力で取り組む考えであります。


                         平成30年7月27日
                         沖縄県知事 翁長 雄志