久しぶりに行ったリゾートホテル。国内外を含む観光客のにぎわいに圧倒され、好調な沖縄観光の一端を見る思いだった

▼同時に、以前と違う居心地の悪さも感じた。サービスや接客が原因ではない。従業員の表情である。笑顔は一瞬にして消え、対応に追われる。繁忙期だからと思いつつ、見ている側が落ち着かない

▼余裕のない対応はやはり人手不足から来るのだろうか。県労連がホテル従業員に行ったアンケートでは賃金引き上げや年休取得、人員増を求める声が多く挙がった

▼観光客数は毎年増加し、2017年度は初めて900万人を突破。それに伴う観光収入も伸び、観光産業は沖縄の好景気をけん引している。一方で、県の観光に関する県民意識調査では、観光産業は「休みが取りにくい」「労働時間が長そう」などマイナスイメージも強い

▼リーディング産業を担うやりがいと就業実態が伴わないということだろう。企業努力だけですぐに解決するものではないが、観光産業を現場で支える側の待遇改善は、サービスに直結する大事な要素といえる

▼きょうは「観光の日」。観光客を温かく迎え入れる気持ちを共有しようと県が定めた。県民の役割でもある。ただ、「おもてなし」の最前線にいる担い手が誇りやゆとりを持って活躍できる環境づくりには官民の知恵が必要だ。(赤嶺由紀子)