【東京】東村高江の米軍ヘリパッド建設への抗議行動を取り上げた番組「ニュース女子」で名誉を毀損(きそん)されたとして、人権団体「のりこえねっと」共同代表の辛淑玉さんが31日、制作会社DHCテレビジョンと司会を務めていたジャーナリスト長谷川幸洋氏に計1100万円の慰謝料などを求めて東京地裁に提訴した。

提訴後に記者会見する辛淑玉さん(左)=31日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

 現在もインターネットで配信されている番組の差し止めと削除、謝罪広告の掲載も求めた。

 訴状によると、2017年1月2日と9日に東京MXテレビで、3月13日にDHCテレビがネット配信した「ニュース女子」の内容は、辛さんを「犯罪行為も嫌わぬ過激な集団の活動をあおり経済的に支援する人」とし社会的な評価を低下させたと指摘。不特定多数に公表しているDHCテレビは、名誉毀損の不法行為責任を負うとした。

 長谷川氏については、辛さんの代理人が「デマに基づいた番組を是正することなく、デマであると知りながら辛さんに対する誹謗(ひぼう)中傷をあおるような発言を繰り返した。番組に批判が集まっても反省せず、正当化した司会者としての役割を重くみた」と共同不法行為責任を負うと説明した。

 辛さんは会見で「笑いながら事実に基づかない内容で、私と、沖縄で人生をかけて戦争は嫌だと声を上げている人たちを侮辱した。デマは社会を壊し、受けた人たちを深く傷つけるだけでなく発した人たちも壊れる。侮辱された沖縄の人たちの思いをバトンとして託された。負けるわけにはいかない。戦い抜きたい」と裁判を起こした理由を説明した。

 DHCテレビは「訴状の内容を見ていないので答えかねる」、長谷川氏の所属事務所は「訴状がないのでコメントしようがない」としている。