沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、県は31日、沖縄防衛局に対し、埋め立て承認の撤回に向け事業者の意見を聞き取る「聴聞」を8月9日に実施する通知書を提出した。県職員が防衛局を訪ね、通知書を手渡した。聴聞は8月9日午後2時から4時まで県庁内で開かれる。

沖縄防衛局調達計画課の杉山英広課長(左)に、聴聞通知書を手交する県土木建築部の松島良成土木整備統括監=31日午後4時26分、嘉手納町嘉手納の沖縄防衛局

埋め立て承認撤回を巡る今後の想定

沖縄防衛局調達計画課の杉山英広課長(左)に、聴聞通知書を手交する県土木建築部の松島良成土木整備統括監=31日午後4時26分、嘉手納町嘉手納の沖縄防衛局 埋め立て承認撤回を巡る今後の想定

 翁長雄志知事は聴聞を経て防衛局が8月17日にも予定する埋め立て土砂の投入の前に、最大の権限である撤回に踏み切る見通し。防衛局は「通知を精査し適切に対応する。関係法令に基づき自然、生活環境に最大限配慮し工事を進める」とのコメントを発表した。

 聴聞通知書は承認撤回の原因について、複数の問題が公有水面埋立法が定める承認の要件である「国土利用上適正かつ合理的」「災害防止、環境保全に十分配慮する」との項目を満たしていないためとした。

 具体的には大浦湾側の軟弱地盤で護岸を建設した場合に倒壊の危険性があり、活断層の存在も指摘されているため埋め立てに適切な場所ではないとした。

 基地完成後に周囲の建物が米国の高さ制限に抵触することや、固定翼機が新基地を使用する際に滑走路が短い問題を解決しなければ普天間飛行場の返還条件を満たさないことも指摘。

 前知事が承認の条件とした留意事項に盛り込んだ工事前の県との事前協議の不履行、ジュゴン保護策が不十分であることや、サンゴ・海草藻類を工事前に移植をしていないことなども撤回の原因に挙げた。