子どもの貧困解消に生かそうと、沖縄県の翁長雄志知事は27日、「那覇市母子生活支援センターさくら」など県内で子どもの支援に取り組む3施設を視察した。施設関係者に「行政が寄り添って支える部分が弱かった。今後5年が正念場。対策に全力投球する」と意欲。県外大学進学者らが対象の返済義務のない給付型奨学金支給について「成績優秀な子にシフトしているのを全般的にやっていきたい」と幅広く対応する考えを示した。

入所児童と談笑する翁長雄志知事(左)=27日午後、南城市・児童養護施設「島添の丘」

 さくらでは當眞郁子施設長が入所理由の大半は夫の家庭内暴力(DV)で、20世帯の定員が常に満杯状態の現状などを説明。センターを補助するサテライト施設を造り、支援段階に応じ住み分けるという提案に翁長知事も聞き入った。

 南城市の児童養護施設「島添の丘」の玉城孝施設長らは、原則18歳で退所しなければならない子どもたちのアフターケアや専門的人材を確保する重要性を強調。NPO法人エンカレッジが北谷町で運営する無料塾では、坂晴紀代表から学習支援とともに軽食提供する那覇教室の取り組みが好評で「食事と学力向上は相関する」との指摘があった。

 翁長知事は「社会が力を尽くし子どもを守ろうという機運を感じる。経済界の協力も重要で、県民全体で支えられる方法を相談していきたい」などと語った。