沖縄の人々を「先住民族」とする国連人種差別撤廃委員会などの見解について「事実上の撤回や修正を行うよう働きかけたい」とした木原誠二外務副大臣の国会答弁。28日、沖縄は「屈辱の日」を迎えるが、「連綿と続く差別」を顧みないことへの不満や「極端な同化主義」との批判が上がる一方で「県民は日本人」と評価する声も聞かれた。

 国際機関で沖縄問題を取り上げてきた「琉球弧の先住民族会」の宮里護佐丸代表は「琉球国の時代や、その後日本に併合された歴史を振り返れば、国連が示す先住民族の定義にあてはまるのは誰が見ても明らかだ」と指摘する。

 その上で「住民を本土と同等に扱っていたのなら、先住民だという人は一人もいない。差別が連綿と続いているから、自ら先住民と名乗って権利を主張している。きちんと歴史を見てほしい」と不満を訴えた。

 ヘイトスピーチなどの問題を取材し、昨年9月には翁長雄志知事の国連演説も傍聴したジャーナリスト安田浩一さんも、沖縄の人々の人権が侵害されてきた歴史や、過重な基地負担をめぐって国と県が対立する現状を踏まえ「先住民と主張する意見はもっともだ」と理解を示す。

 今回の政府の姿勢を「本土の意見に逆らうな、国益に反するようなことはするなという極端な同化主義だ」と批判し「沖縄の人は、復帰以降も変わらない過重な基地負担の軽減を訴えているにすぎず、政府は沖縄側の気持ちを無視している」と指摘。

 さらに「政府は同じ日本人というのなら、沖縄の基地負担を本土も分かち合う方策を積極的に模索するべきではないのか。安全保障の名の下に不公平な立場に置かれ続けている沖縄の現状を、政府は理解していない」とした。

 この問題をめぐって、豊見城市議会は昨年12月、国連勧告撤回を求める意見書を賛成多数で可決した。

 提出者の新垣亜矢子市議は木原副大臣の発言について「県民は日本人であることが前提だ。意見書を後押ししてもらう答弁に感謝している」と評価。

 その上で「少数意見が国連で通ったことは問題であり、勧告が間違っていることを県民に理解してもらいたい」と要望した。