米国カリフォルニア大学サンタクルーズ校の学生17人が8月3日から約1カ月間、沖縄を訪れる。米軍統治下時代の写真を元に当時の沖縄を知り、アメリカで沖縄の啓発活動をすることがねらいだ。来沖にあたり、写真に写る人たちを探している。

1952年ごろ、チャールズ・ゲイル氏が沖縄で撮影した一枚

 写真は、1952〜53年にかけて沖縄に滞在した米軍医チャールズ・ゲイル氏が撮影したもので、100枚以上ある。チャールズ氏の娘、ジェリーさんが同校で働いていたことが縁で、同大に寄贈された。

    これらの写真を見た同校のアラン・クリスティ准教授が、米軍基地が拡大していった時代であること、今ではなかなか見られなくなっていった沖縄の人たちの日常生活や仕草などが写り込んでいることに気づき、2014年から写真を使って沖縄の近代史を教えている。

  今回、沖縄を訪れる学生たちは、ゲイル氏の撮った写真の風景や建物などをヒントに撮影場所を訪れ、写っている人を探し、米軍占領下での生活や沖縄の歴史などを聞き取る。
   学生たちの専攻は、心理学やコンピュータ科学、言語学など様々で、沖縄の戦後史を複数の視点から分析する予定だ。
 

1952年ごろ、チャールズ・ゲイル氏が沖縄で撮影した一枚

  ただし、まだ写真に写る人たちを探せずにいる。

 アラン准教授は「写真を通して見えてくる当時の沖縄の様子は、文献や資料で学んだこととは違い、新たな側面を教えてくれる。ぜひ、写真に写っている方を訪ね、沖縄の人たちの心に残る当時の様子をもっと教えてほしいと思っている。生徒たちも今回の沖縄訪問に向け、授業の合間を縫って懸命に準備してきた。どうか何か思い当たることがあれば、些細なことでも連絡がほしい」と協力を呼び掛けた。

 元TBSアナウンサーでコロンビア大学で戦争記憶などを研究する久保田智子さんも同行し、聞き取り調査の専門家として学生たちをサポートする。
 「大学の先輩に誘われて、一緒に調査をしている。『沖縄の基地負担のおかげで今の平和があるのに、アメリカ人は沖縄を知らなすぎる』という先輩の言葉に共感して、協力している」
 「テレビや新聞、インターネットの情報だけでなく、実際に沖縄で、自分たちの目で見て沖縄を知りたいという生徒たちの情熱に日々刺激を受けている。できる限りのサポートをし、わたし自身も沖縄のことをもっと知って考える機会にしたい」とコメントを寄せた。

  今回、チャールズ・ゲイル氏の娘、ジェリーさんも来沖し、父が撮影した思い出の場所をめぐり、足跡をたどる。

  問い合わせは平本さん。メール th2685@columbia.edu

 写真は、こちらから。https://gailproject.ucsc.edu/albums