沖縄県と市町村の首長や議長らでつくる沖縄振興拡大会議が28日、那覇市の自治会館であり、子どもの貧困対策を議題に、子育てや教育環境の充実に向け意見交換した。南風原町は子ども医療費助成制度で、医療機関の窓口で支払いの必要がない「現物給付」の導入を検討していることを明らかにした。

子どもの貧困対策の課題について語る當山宏嘉手納町長(右奥)=28日午後、那覇市・県市町村自治会館

 生活困窮世帯などが対象の無料塾や保護者への就労支援、低迷する就学援助率の現状などについて県の担当部長が説明。砂川靖保健医療部長は乳幼児健康診査の受診率が全国最低レベルにある沖縄のデータを示した上で「貧困など問題を抱えている家庭は健診を受けない傾向にある。市町村は未受診の確認を徹底し、関係機関へ情報がしっかり伝わる体制整備に努めてほしい」と呼び掛けた。

 城間幹子那覇市長は子どもを支援する任期付きや専門職員などを配置した際の人件費の手当、桑江朝千夫沖縄市長は全国より高額な放課後児童クラブの保育料低減などを要望。これに県の金城弘昌子ども生活福祉部長は、県が子どもの貧困対策で創設した6年間の基金30億円での対応を検討する方針を示した。

 上間明西原町長は「就学援助を拡大することで、市町村財政が厳しくなるのは明らか」と述べ、国に就学援助の全額補助などを要請する必要性を強調。稲嶺進名護市長は無料塾などの実態を「ボランティアの善意に頼りすぎていないか。最初は盛り上がるが、時間がたつと難しくなる」と問題提起した。

 城間俊安南風原町長は子ども医療費助成制度について、手持ちがない貧困世帯などを念頭に現物給付が必要と指摘。国は現物給付は過剰受診につながるとして、国民健康保険の国庫負担金を減額するペナルティを科しており、県内で導入している市町村はないが「病院側との調整が問題なければ、減額されても町として現物支給したい。どちらが正しいかは住民の判断」との考えを強調した。