「紳士たれ」という巨人のモットーも地に落ちた感がある。球界を揺るがしたプロ野球巨人の野球賭博問題は刑事事件に発展した。賭博開帳図利ほう助の疑いで笠原将生元選手(25)が逮捕された

 ▼賭博は暴力団などの反社会的組織の資金源となり、選手の場合は八百長に引きずり込まれる恐れもある。巨人では福田聡志(32)、松本竜也(23)、高木京介(26)の元選手3人の関与も発覚、任意の事情聴取を受けている

 ▼巨人選手の野球賭博だけではない。バドミントンの五輪候補選手らの違法カジノ店での賭博行為、全日本スキー連盟の強化指定を受けたスノーボードの未成年2選手の大麻吸飲と、スポーツ界で不祥事が相次いでいる

 ▼問題発覚の度、違法行為を犯した選手らを追放し、選手への指導徹底や管理強化などが叫ばれるが再発を防げていない。スポーツ界にはびこる病巣は根深い

 ▼むしろ、スポーツ団体や組織が更生に積極的にかかわることが大事だ。その過程で、違法行為に至った原因や背景を見極めることができれば、その分析を基にした有効な再発防止策を打てるのでないか

 ▼スポーツは負けから学ぶことが多いという。一連の不祥事はスポーツ界全体の敗北だ。敗因に真摯(しんし)に向き合い、スポーツ指導の根本から見直さなければ、若き才能を失う不祥事の根絶は厳しい。(与那原良彦)