沖縄県読谷村長浜の土木建設業、當山安一さん(67)の畑で収穫されたパイナップルが話題を呼んでいる。“頭上”の葉が茂るその姿から愛称はその名も「キジムナー(※1)パイナップル」。畑作業で當山さんの助手を担う孫の喜友名輝仁(きらと)君(6)=渡慶次小1年=も思わず「なんじゃこりゃ~!」と目を丸くした。(中部報道部・篠原知恵)

當山安一さんの畑でとれたキジムナーパイナップル

當山安一さんの畑でとれたキジムナーパイナップル

當山安一さんと孫の喜友名輝仁君(右)。當眞嗣鬨さん(左)が手にしているのが本来の読谷産パイン。その後ろにあるのがキジムナーパイナップル=2日、読谷村長浜の居酒屋鬨

當山安一さんの畑でとれたキジムナーパイナップル 當山安一さんの畑でとれたキジムナーパイナップル 當山安一さんと孫の喜友名輝仁君(右)。當眞嗣鬨さん(左)が手にしているのが本来の読谷産パイン。その後ろにあるのがキジムナーパイナップル=2日、読谷村長浜の居酒屋鬨

 當山さんの約400坪の畑で突如出現、7月に収穫した。パイナップルを育てて10年、年300個以上を出荷する當山さんも「こんなの初めて」という。あまりの珍しさに週4日ほど足を運ぶ村長浜の居酒屋「キッチンダイニング鬨(とき)」に持ち込んだ。

 「特に外国人のお客さんに人気。もう店のアイドルですよ」と笑うのは店主の當眞嗣鬨さん(59)。来客があるたび「何これ?」と問われるため、名札も付けた。

 ほろ酔いの常連男性(72)は「葉のパーマネントが神様のように見えてきた。政治などで異常続きの世の中が明るくなるように祈ろう」と手を合わせた。

 山芋ひと株の総重量を競う村の山芋スーブチャンピオン大会で優勝するなど山芋愛好家の顔を持つ當山さん。農業は20年来の腕前で、島らっきょうやサトウキビ、ニガウリなど島野菜全般も育てる。

 だが、長年の経験や知識を持ってしても「なぜこんなパインができたか分からない」と首をかしげる。「だから農業は面白い。孫もかわいいけど、丹精込めて植えて育て、やっと収穫できた野菜や果物は同じくらいかわいい」と日焼けした顔をほころばせた。

 こんもりとした葉に栄養が偏ったのか、キジムナーパイナップルの実は小さくて食べられない。読谷産パイナップルは本来、とびきりの甘さとしっかりした酸味が自慢。當山さんは「ぜひ読谷産パインを味わってほしい」と語った。

 ※1=キジムナーは沖縄の伝説上の生き物、精霊