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  • 台湾版「緊急地震速報」をレキオスソフトとNECが開発する
  • 両社は世界最高水準とされる気象庁のシステムも構築した
  • 沖縄で専用サーバーを開発し、台湾以外にも売り込む考え

 気象監視システム開発のレキオスソフト(那覇市、柴嵜(しばさき)淳代表)は、台湾中央気象局の緊急地震速報システムをNECと共同で開発する。8月から実証実験を始め、年内の正式契約につなげる。両社は、世界最高水準とされる気象庁の緊急地震速報システムを構築している。台湾は、日本と同様に地震が多発する地域で、高精度のシステムを求めていた。実現すれば、日本の気象システムの初輸出となる。(政経部・照屋剛志)

レキオスソフトとNECが共同開発する台湾の緊急地震速報のイメージ(レキオスソフト提供)

レキオスソフトの柴嵜代表(右から2人目)と握手するNECの久羽広明シニアマネージャー=那覇市内、レキオスソフト本社

レキオスソフトとNECが共同開発する台湾の緊急地震速報のイメージ(レキオスソフト提供) レキオスソフトの柴嵜代表(右から2人目)と握手するNECの久羽広明シニアマネージャー=那覇市内、レキオスソフト本社

 緊急地震速報は、テレビや携帯電話を通して、地震発生や震度を予告する仕組み。全国各地の観測地点から送られる膨大なデータから、地震の起こり始めに出る小さな揺れ(初期微動)を感知し、震源や規模を分析。その直後に起こる大きな揺れを予測する。

 日本は、緊急地震速報を受け、電車運行やガス供給を停止するなど社会インフラとして広く活用している唯一の国で、国際的な技術水準が最も高いという。

 レキオスソフトは、2004年に気象庁が運用を始めたシステムから構築に携わっている。台湾でのシステム開発受注を狙い、13年に現地法人を設立。中央気象局と交渉を続けていた。実証実験では、地盤や観測地点など日本とは異なる条件を踏まえ、台湾に合ったシステムを開発する。

 また、これまでの実績を生かし、緊急地震速報システムの基礎となる専用サーバーを県内で開発。導入コストを低減させ、台湾以外の国・地域にも売り込む。

 災害が起きても24時間365日動き続ける無停止の機能や大容量のデータを分析する技術が同社の強み。開発技術を活用して、海底油田や海洋生物のモニタリングなど他分野への展開も目指す。

 柴嵜代表は「世界最高のシステムを地元、沖縄で作りたかった。海外展開を成功させ、沖縄に貢献したい」と意気込んだ。

 同社は海外展開の費用として、3月に沖縄振興開発金融公庫と沖縄ものづくり振興ファンドから合わせて1億5千万円の出資を受けたほか、東京証券取引所のプロ投資家向けの東京プロマーケットへの上場も準備している。