沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り県は9日、埋め立て承認撤回に向け、沖縄防衛局の意見や反論を聞き取る「聴聞」を県庁内で開く。翁長雄志知事は8日に死去したが存命中に撤回を表明しており、行政手続きとして聴聞を実施する。防衛局は職員が聴聞に応じる見通しで、聴聞を終えれば承認撤回の環境が整う。

(資料写真)護岸建設が進むキャンプ・シュワブ沿岸=7月19日

 防衛局は17日に埋め立て土砂を投入する予定で、翁長知事が投入前に撤回に踏みきるかが焦点だった。

 謝花喜一郎副知事は8日午後、知事が意識混濁となったことを受け、富川盛武副知事とともに職務代理者となることを発表。制度上は職務代理者による撤回の手続きは可能だが、知事の死去を受けた県政としての対応は決まっていない。

 聴聞を巡っては、防衛局が県からの通知から9日後の聴聞期日は行政手続法が定める弁明の準備に必要な「相当な期間」ではないと主張。9月3日以降に延期を求めていたが、県は延期に応じない考えを6日に防衛局に伝えていた。聴聞の主宰は県総務部の行政管理課で、9日で終了すれば撤回の環境が整うが、2回目の聴聞が必要と判断されれば撤回の時期が流動的になる可能性もある。