過日、2016年6月に実施された「経済センサス活動調査」の最終的な調査結果が公表されました。沖縄県内の労働生産性は全産業計(公務を除く)で359.3万円となり、前回(2012年)調査時よりも10.1%増加しました。増加率は全国平均の8.6%を上回っていますが、依然として全国平均の6割台にとどまっています。都道府県レベルでも42位と下位に低迷しています(図表1参照)

図表1

 しかし、以前からこの連載で紹介してきたように沖縄県内の企業には、生産性の向上が不可欠です。では、具体的に取り組むべきポイントとは…?。最近、公表された人材マネジメントのハンドブックを参考にしつつご紹介したいと思います。

労働生産性はアップしているものの・・・

 その前に、県内の労働生産性の現状を把握するために経済センサス調査の結果をもう少し詳しく紹介しましょう。産業別で前回調査と比較すると、労働生産性が減少したのは、「工業、採石業、砂利採取業」と「生活関連サービス業、娯楽業」「医療、福祉」だけであり、その他の産業に関しては、労働生産性が向上しました。特に「製造業」は43.2%、「運輸業、郵便業」は38.0%、「宿泊業、飲食サービス業」は31.9%と前回調査時と比較すると大幅に改善しました。

 ただ、沖縄県と全国の差を比較すると、「医療、福祉」以外の産業では、すべての産業で全国平均を下回っている状況です。改善しているとはいえ、依然として全国との差が大きいのが現状です。全国の労働生産性を100とすると、沖縄県の数値は65.9の低水準となっています。

 また、労働生産性と一定程度相関があると言われている、県内企業の一人あたり給与額についても、全産業平均で233万円となり全国平均の334.2万円を101.2万円も下回っています(図表2参照)

図表2

 こちらも全国の数値を100とすると69.7の水準にとどまっています。産業別でも「電気・ガス・熱供給・水道業」以外の産業では、すべての産業で全国平均を下回っています。また、県内の主要産業である観光関連産業に近い「宿泊業、飲食サービス業」については産業別では最も低い109.5万円となっています。ただ、同業種は全国の産業別でも最も低い金額となっていますので、おそらくパート・アルバイトが比較的多いという要因もあると考えられます。

 一方、県内のリーディング産業のひとつとも言われる「情報通信業」は、県内の別の産業と比較すると上位の給与額になりますが、全国平均と比べると237.2万円も下回っている状況で、全国平均の約6割の水準にとどまっています。現時点で、その要因はわかりませんが、今後、ビジネスモデルの違いなども含め詳細な分析が必要になってくるのではないでしょうか。