世界ボクシング評議会(WBC)スーパーフライ級9位の江藤光喜(28)=本部町出身、白井・具志堅スポーツ=が12日、東京・後楽園ホールで再起戦を戦う。昨年11月の世界王座奪取に失敗してから半年。「早く試合がしたかった。結果以上に内容。まだ世界に挑戦できる位置にいることをアピールしたい」と再び闘志を燃やす。

再起戦に向け、ミット打ちで汗を流す江藤光喜=東京都杉並区の白井・具志堅スポーツジム(小笠原大介撮影)

 マイケル・エスコビア(フィリピン)との8回戦を2週間後に控えた4月27日。江藤はトレーナーとのミット打ちで何度もパンチを確認していた。「仕切り直すぞ」という江藤の心の声が聞こえてくるような気迫だった。

 昨秋の世界挑戦では後半勝負を描いたが、王者カルロス・クアドラス(メキシコ)に序盤からペースを握られて0-3の判定で完敗した。

 不完全燃焼の一戦に「東洋太平洋王座を取った後、次負けたら辞めようと決めていた」と、一時は引退まで決意したという。

 しかし9年間、がむしゃらに打ち込んできたボクシングを手放すことはできなかった。10年は続けたいという思いに加え、「やっぱり世界チャンピオンになりたい」という願望が強くなった。

 世界戦で見えた課題はジャブだ。野木丈司トレーナーは「パンチを当ててやろうとして力んでいる。ジャブを使いこなせていない」と指摘。江藤自身も「狙って打つのではなく、流れの中で当てられるようにならないと。そのためには仕掛けのジャブが大切」と意識して練習している。

 同ジムでは同郷の後輩でWBC世界ユースフライ級王者の比嘉大吾(20)=浦添市出身、宮古工高出=がデビューから9戦連続9KOと破竹の勢いで、7月の東洋太平洋戦に挑戦する。江藤は「若手が出てくるとこっちも刺激になる」と発奮材料にしている。

 復帰戦では勝利はもとより、勝ち方が重要となる。「コンビネーションで勝って、世界挑戦のチャンスを待ちたい。沖縄から世界に一番近いのは自分」と拳を握った。

 江藤の戦績は22戦17勝(13KO)4敗1分け。(小笠原大介東京通信員)