市町村を取材するとき、予算案をいち早くつかむことを心がけている。住民の関心や要望がどこにあるのか。そのことに自治体がどう向き合っているのか。課題を含めて伝えれば読者の判断材料が増えるからだ

▼その予算案を成立させるかどうかの権限を持つのが議会である。子どもの貧困や待機児童、健康長寿の復活などの問題でも住民に近い市町村議会の果たすべき役割は大きい。ある自治体の好事例は周辺に波及するかもしれない

▼県内はことし4年に1度の統一地方選を迎え、9月に29市町村で議員選挙が行われる。予定候補者の動きは各地で活発化している

▼本紙アンケートでは最重要課題に生活に密着した子育てや高齢者福祉、産業振興を挙げる候補者が多かった。米軍機の騒音被害や落下物などの恐怖にさらされる中部地区では基地問題を挙げる人が多い特徴も出た

▼11月予定だった知事選が9月に前倒しされることで県内政局は予断を許さない状況にある。3町村の首長選や統一地方選とのセット戦術にも影響が出るだろう

▼今よりも住民に開かれ、政策論争が活発化する議会改革は全国的な課題である。県内では地域に出向いて懇談会を重ねる議会も増えているが、それでも執行部の追認機関との批判は根強くある。そんな議会を変える力があるのは有権者しかいない。(溝井洋輔)