米軍普天間飛行場所属のMV22オスプレイが14日、鹿児島県の奄美空港と米軍嘉手納基地に相次いで緊急着陸した。

 米側は奄美の1機は、コックピットの警告灯が点灯したためだと説明している。嘉手納への着陸は、機体後部の機銃の不具合とみられるが、いずれも詳しい原因は分かっていない。

 昨年来、頻発する緊急着陸に「この次は…」との不安が広がる。構造的に見過ごせない欠陥が指摘されているだけに、安全への懸念は高まるばかりだ。

 普天間所属のオスプレイがおととし12月、名護市安部の海岸に墜落、大破した事故は県民に大きな衝撃を与えた。その8カ月後には、オーストラリア沖で墜落する大事故を起こしている。

 事故につながりかねないトラブルも目立ち、昨年6月以降、伊江島補助飛行場、奄美空港、大分空港、新石垣空港で緊急着陸を繰り返している。

 普天間のオスプレイは米軍岩国基地(山口県)や横田基地(東京都)、厚木基地(神奈川県)にもたびたび飛来。陸上自衛隊木更津駐屯地(千葉県)が定期整備拠点に決まるなど飛行範囲は拡大している。

 沖縄配備に当たり米軍は青森-福島、和歌山-愛媛など6カ所を低空飛行訓練ルートとして公表したが、運用実態は明らかにされていない。

 オスプレイの事故率は配備前の1・65から3・24へと上昇している。

 全国各地に広がる訓練は、事故がどこでも起こりうることを指し示すものだ。

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 米軍機は日米地位協定に基づく特例で、日本の航空法の多くが適用除外となっている。米軍が飛行させる機体を日本側が制限することもできず、通常義務付けられている国土交通相への飛行計画の承認も受ける必要がない。

 実際、どのような訓練がどのような場所で行われるのか、自治体にはほとんど知らされないのだ。

 オスプレイ配備の際、日米両政府は、学校・病院を含む人口密集地や夜間の飛行を制限することで合意した。

 だがそのルールは抜け穴だらけで、「運用上必要」の一言で約束は何度も破られてきた。

 米軍ヘリの窓が運動場に落下した普天間第二小学校では、夏休みの間に避難施設の建設工事が進められている。

 対米従属に甘んじ米軍機の運航を優先した結果、国民が危険にさらされているのである。

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 全国知事会は14日、「地位協定を抜本的に見直し、航空法や環境法令などの国内法を適用させる」「米軍機の訓練ルートや時期について事前情報提供を行う」などとする提言書を日米両政府に提出した。

 住民の生活や安全を守る責務から全国の知事が連携し、「必要な場合は米軍にノーと強く言ってほしい」という中身である。

 原因が究明されるまでの飛行中止と国内法順守を前提に、不平等協定を改めるべきだ。