【名護】名護市営市場の店舗関係者や北部地域を拠点に家庭で余った食料品を集めて困窮世帯などに配布する「フードバンク100人の1歩」のメンバーがこのほど、子どもたちに無料で食事を提供する「こどもいちば食堂」をオープンさせた。定員約30人で月1回の実施を予定している。公営市場での子ども食堂の開設は沖縄県内初とみられる。

名護市営市場内に「こどもいちば食堂」をオープンさせた(左から)山城孝さん、新里善彦さん、大城徳子さん=6日、名護市城

 市場内のさくら食堂オーナーの新里善彦さん(50)と、山城野菜・青果店の山城孝さん(47)が昨年から開設に向け話し合っていた。

 きっかけはフードバンクの宇根美幸さん(47)が子どもの貧困問題についてフェイスブックで投稿していたのを新里さんが目にしたこと。

 新里さんらは宇根さんを通してスクールソーシャルワーカーの話を聞き、風呂に入れない子、学校給食が唯一の食事という子がいることを知った。

 「市営市場は地域に支えられてきた。恩返しできないか」。新里さんら有志で「こども市場食堂委員会」を立ち上げ、市内の青果店に呼び掛けると、2店舗が賛同して食材を提供してくれた。

 初回の4月30日は小学生から高校生までの23人が参加し、市場内の食文化育成施設で一緒にカレーとクッキーを作り、皆で食卓を囲んだ。

 新里さんは「経済的に困っている子だけでなく、誰でも参加してほしい。子どもたちが安心できる居場所になれば」と抱負。山城さんは「子どもたちに将来への希望を持ってほしい。市内の学習支援をしている団体などとも連携したい」と話した。

 次回の開催予定は今月28日午前10時から。委員会は、企業や一般から食材や資金の寄付も受け付ける予定。問い合わせはさくら食堂、電話0980(54)3939。