89の活断層を抱える沖縄は、比較的地震が少ないとされてきたが、沖縄気象台の観測データをみると実はそうとも言えない。2015年の震度1以上は77回で、全国16番目。震度3以上も12回起きている。体に感じない地震を含めると約1万5千回に上り、気象台は「決して地震が少ない県ではない」と警鐘を鳴らしている。(社会部・知念豊)

沖縄周辺のプレートの沈み込み(断面)

沖縄付近で津波が観測されたり、死者が出た主な地震(1625年~2015年)

沖縄周辺のプレートの沈み込み(断面) 沖縄付近で津波が観測されたり、死者が出た主な地震(1625年~2015年)

 地球上の陸地は、卵の殻のようなプレート(岩板)の上にあり、プレートは高温のマントルの対流によって動いている。沖縄周辺は南西諸島海溝を挟み、フィリピン海プレートが年7センチ程度、ユーラシアプレートの下に沈み込み、それに伴いひずみが生じる。

 たまったひずみが限界に達し、ユーラシアプレートの先端が跳ね上がるのが「海溝型地震」。一方、陸のプレート内部が破壊され、ずれることで「内陸型地震」が発生し、ずれた地層が「断層」となって表れる。

 県内でも活断層が原因の地震は起きている。気象台によると、2007年4月20日に宮古島北西沖で起きたマグニチュード(M)6・1の地震は、ユーラシアプレート内の「横ずれ断層型」とみられている。石川徹主任技術専門官は「(活断層による直下型を含めて)M6以上の地震は全国どこでも起きる可能性がある。日ごろから地震への備えをしてほしい」と呼び掛けた。

■沖縄近海でもM6~8 2010年には糸満で震度5弱

 沖縄付近でも過去にM7を超える地震が起き、死者を伴う被害が出ている。

 1771年の「明和の大津波」はM7・4の地震が発生し、宮古・八重山地方で約1万2千人が亡くなる甚大な被害をもたらしたとされている。

 沖縄気象台が地震計を使った観測を那覇で始めた1886年以降では、1909年に沖縄本島近海でM6・2の地震で死者2人。11年には喜界島近海でM8・0の地震が起き、12人が犠牲になった。

 その後も先島諸島でM7以上の地震が何度も起き、被害をもたらしている。60年には南米チリで起きたM9・5の大地震による津波が押し寄せ、本島で3人が亡くなった。

 2010年には本島近海でM6・9の地震が発生し、糸満市で震度5弱を記録。本島で震度5相当の揺れを測定したのは99年ぶりだった。