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  • 「ブラックバイト」の被害の実態が琉球大の聞き取り調査で明らかに
  • 勤務シフトや給与支払い、不当なノルマ、商品の購入強制など被害が
  • 労働条件、給与明細の確認などを呼び掛けるチラシを学生に配った

 低賃金で過酷な労働を強いられる「ブラックバイト」の被害を防ごうと、琉球大学法文学部は本年度、労働条件の確認などを呼び掛けるチラシを学生に配布した。「学業のためのバイトのはずが、学業に悪影響が出ている。困ったらすぐに学生課や労働基準監督署に相談を」と呼び掛けている。

琉球大学

 深夜勤務など望まないシフトを押し付けられる、辞めたいのに辞めさせてもらえない、などといった相談が学生から寄せられたことがきっかけ。教員らが聞き取りしたところ、ほかにも「長時間労働で休みが取れない」「給料がきちんと振り込まれない」「残業代が一部しか出ない」「不当なノルマがある」「余った商品を自費で購入させられた」などの訴えが相次いだ。

 この結果、過労で勉学がおろそかになったり、成績の悪化で奨学金が打ち切られたりすることも懸念されるという。

 「学業とアルバイトの両立のために」と題したチラシでは、バイトにも労働基準法が適用され、雇用主とバイト生は法的に平等な関係にあると指摘。求人広告・求人票を印刷して手元に保管しておくことや、契約を結ぶ際に労働条件を書面で提示してもらうこと、就業規則や給与明細を確認することなどを呼び掛けている。

 チラシの内容は、年度初めに指導教官と学生が個別に話し合う懇談会などの場などで説明した。チラシ配布を決めたのは、同学部の教員らでつくる学生生活委員会。昨年度まで委員長だった宮城徹教授(人間科学科)は「中小零細企業の多い沖縄では、労働条件も軽視されがち。行政や経済界も含めて対応を考える必要がある」と話している。

 同委員会のメンバーは本年度から入れ替わるが、ブラックバイト対策については引き続き継続するよう申し送りしており、学生対象の実態調査などが実施される見通しという。