ベールに包まれていたタックスヘイブン(租税回避地)の利用実態を明らかにしたパナマ文書に、強い関心がもたれている

 ▼いうまでもなく、政治家やその親族、富裕層が課税を逃れ、蓄財する実態が暴かれたからだ。一方で、国内では税金の使われ方に関心が低いと指摘されてきた

 ▼ところが最近の防衛省予算は興味深い。保育所や小中高校など県内108校で、在日米軍と自衛隊基地の騒音対策である空調設備の維持費補助を廃止する。補助額は2015年度で約2億円。「厳しい財政」が理由だが、防衛省予算の0・005%程度だ

 ▼大学などには文部科学省でもないのに研究費を支出した。ただし軍事技術に応用できる基礎研究に限った。太平洋戦争に協力した反省から軍事研究に一定の距離をとってきた大学の一部は、細る研究費を前に抗(あらがえ)えなかった。予算は3億円

 ▼新基地建設が予定される名護市辺野古の海上警備には約23億9千万円を投入した。実際に業務を担う従業員は1日15時間半働いて日給は9千円。月最大200時間超の残業代は未払いという。経営や数学が得意でも帳尻は合わせられないだろう

 ▼青息吐息でも納税が優先されるのは、租税制度への信頼を根本に置くからだ。それは使い道にもいえる。月並みだが、税と予算に最も似合う言葉は「公平公正」だ。(与那嶺一枝)