琉球大学熱帯生物圏研究センターの中野義勝技術専門職員、海洋写真家の案納昭則氏らの研究グループは12日までに、沖縄県伊是名村具志川島周辺のサンゴ礁で、国内最大級のハナヤサイサンゴ属の一種による大群落を発見した。

伊是名村具志川島のサンゴ礁で発見された国内最大級のハナヤサイサンゴ属の群落(中野義勝氏提供)

 外周で南北130メートルほどにもなり、数百年以上前から存在している可能性が高いという。同一の遺伝子を持つクローンに近い状態で形成され、沖縄近海に近縁種はないとみられる。

 ハナヤサイサンゴは他のサンゴの隙間に数十センチ単位で分布するのが一般的。今回発見された群落は崩落した群体の堆積が1メートルを超え、1998年の県全体にサンゴ白化が広がった際も生き永らえたと思われる。

 加えて、波の強いサンゴ礁の沖側(礁縁部)に分布。同じ一種で形成する大群落の生息環境としては極めてまれで、受精せず排卵して幼生を保育するクローンで群落を形成している可能性もあり、研究グループはさらなる遺伝子の解析を進めている。

 中野氏は「生物学的、地質学的に沖縄島周辺のサンゴ礁の形成に重要な示唆を与える発見だ」とコメント。研究成果は、28日に琉球大学である沖縄生物学会で報告される予定だ。