9秒でまるわかり!

  • 辺野古海上の民間警備員が抗議の市民の名前を特定し、行動を記録
  • 記録は母船・現地本部を通じ、業務発注者の沖縄防衛局に報告される
  • 個人を特定する必要性があるのか、表現の自由の観点から批判も

 名護市辺野古沖の海上警備で、警備員が新基地建設に抗議する市民の名前を特定し、行動を記録していることが分かった。約60人分の顔写真や名前を記したリストがあって、撮影した写真と照合している。警備業務は沖縄防衛局が発注しているもので、「表現の自由」の侵害との批判が出そうだ。(北部報道部・阿部岳、中部報道部・赤嶺由紀子)

抗議市民の行動を撮影するマリンセキュリティーの警備員=1月、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沖

 沖縄タイムスは市民の名前を特定する必要性やプライバシーとの関係を防衛局に問い合わせているが、防衛局は「回答を準備中」として答えていない。

 海上警備を請け負うマリンセキュリティー(沖縄市泡瀬)の複数の警備員によると、会社の船にはマニュアルが備えられている。リストはその中の一部で、市民の顔写真に加えて名前が分かる範囲で掲載されている。名前を把握できていない人には番号が振られている。

 警備員は船やカヌーに乗った市民をデジタルカメラで撮影、画像を拡大してリストと照らし合わせる。「操船者」「乗員」「カヌー」などに分類して名前、進行方向などを把握。報告は現場指揮を執る母船や現地本部を通じて防衛局に伝わっている。

 こうした監視は、立ち入り禁止の臨時制限区域の外でも実施している。また、市民が拠点とする汀間漁港敷地内の車からも監視していて、出港準備の段階から把握する。

 警備員によると、リスト掲載の市民の顔写真は覚えるように指導される。報道関係者の写真や名前はリストにはない。ただ、腕章などから報道機関名を特定したり、海域を見渡す名護市瀬嵩の丘の上にテレビカメラなどが見えるときには報告したりすることを求められる。