沖縄弁護士会(池田修会長)は1日までに、逮捕された被疑者の初回接見に無料で応じる「当番弁護士制度」を7年ぶりに再開させる方針であることを明らかにした。再開は7月1日付。(社会部・国吉聡志)

警察が逮捕した被疑者の拘束の流れ

 再開の背景には5月24日に衆議院で可決、成立した改正刑事訴訟法(刑訴法)により、国費で被疑者に弁護士を付ける「被疑者国選弁護制度(被疑者国選)」の対象が全ての勾留事件まで拡大されるのを見越し、逮捕段階での公的弁護を国に求める狙いがある。弁護士会は昨年5月ごろから再開の検討を始めていた。

 弁護士会は1991年に同制度を始めたが、2009年5月に勾留後の被疑者に国の負担で弁護人を付けられる被疑者国選の対象が死刑や懲役3年を超える懲役などに当たる事件まで拡大する刑訴法が施行。同会は「国選弁護制度の拡充が目標だった当番弁護士の目的は一定程度達成された」として同制度をいったん終えていた。

 ことし改正された刑訴法は、逮捕された被疑者に弁護士会や弁護士法人を指定して告知するよう警察などに義務づけている。同会刑事弁護委員会の金高望委員長は「今後、どのような申し出を義務づけるのか、捜査機関と意見交換していきたい」と話した。

 当番弁護士制度は、逮捕された被疑者から要望があった場合、弁護士会が当番の弁護士を無料で派遣する仕組み。弁護士の日当などは会が負担する。1990年に大分と福岡の弁護士会で導入された。

 被疑者国選弁護制度は2006年、殺人や強盗などの重大事件を対象にスタート。09年の刑訴法の改正で、対象が拡大されていた。