見慣れた風景は家屋倒壊や土砂崩れで変わり、今も続く余震と二次被害の不安を抱える人々。地震直後に現地で取材した熊本県在住の沖縄出身者4人はそれぞれの立場で復興を見つめながら、「踏ん張るしかない」「沖縄からの支援が励み」などと今の思いを語った。

砂川大輔さん

我那覇生純さん

許田重治さん

新里博昭さん

砂川大輔さん 我那覇生純さん 許田重治さん 新里博昭さん

■砂川大輔さん(居酒屋店主、宮古島市出身) 今なお余震の恐怖

 インフラが復旧して保育園や小学校も始まり、少しずつだが以前の状態に戻りつつある。だが余震は頻繁に続いていて、気が抜けない。中央区のアーケード街は飲み歩く人もいないし、他の店も余震の恐怖からか早めに店を閉めている。

 観光客もめっきり減り、自分の店に来る客も例年に比べたら少ない。街全体で何か大きなイベントを開いて人が動けば、もっと元気になっていくと思う。

■我那覇生純さん(歯科医、那覇市出身) 訪問先で混乱続く

 復興はまだまだ。訪問先の病院や介護施設では被災した職員が辞めたり、避難所から通うなど人手不足や混乱が続いている。医院では約60人の患者が阿蘇地域の外へ避難した。約半数はもう戻ってこないと思う。

 幹線道路が壊れたため医院のスタッフも通勤時間が増え、診療時間を短縮している。いろんな負担やストレスの中、小中高の同級生が義援金を送ってくれた。声援や応援は励みになる。

■許田重治さん(熊本沖縄県人会事務局長) ボランティア必要

 生活は落ち着いてきたが、災害関連のごみが各地区に山積みで分別作業に手が回らない。まだまだボランティアの力が必要だ。学校が授業再開した9日、自衛隊の炊き出しが終わった。一人暮らしの高齢者のため、支援物資の配達などしっかり目配りしたい。

 熊本市内で予定していた県人会は延期になった。みんなで顔を合わせたかったが仕方ない。とにかく復興作業を頑張りたい。

■新里博昭さん(沖縄料理店店主、浦添市出身) 沖縄の支援が励み

 まだ余震が続き、2~3分前も震度4の地震が発生した。また大きな揺れがくるのでは、と不安を抱えて生活している。

 ガスや電気などのライフラインは回復したが、震災前と比べて客は2割減。予約キャンセルも相次ぎ経営も厳しい。何とか踏ん張って頑張るしかない。「危険」と書かれた赤い紙が貼られた建物も目立ち復興には時間がかかるが、沖縄からの支援の声が何よりの励み。