離島やへき地で暮らすがん患者をサポートしようと、琉球大学医学部付属病院がんセンターが「がん患者さんのための療養場所ガイド」を発行した。宮古、八重山をはじめ本島北部や周辺離島を網羅した全8巻で、住み慣れた地域の医療機関リストと可能な診断や治療を胃、大腸、肝臓、乳房などがんの部位別に紹介。本島への移動などで金銭面や心身に負担を抱える患者や家族に、さまざまな選択肢を提示している。

離島や本島北部のがん患者のための療養場所ガイド全8巻と、毎年度発行のおきなわがんサポートハンドブック

 同センターによると、離島や本島北部に住む患者は、多くが本島中南部の病院を受診。手術、治療、その後の経過観察などのたびに移動や滞在費用を負担するケースが少なくない。だがガイドでは、放射線療法を除く多くのがん治療が県立八重山、宮古、北部病院、北部地区医師会病院で完結できると強調する。

 例えば「竹富町・与那国町編」では、胃がんのステージ判定や手術、抗がん剤などの化学療法について、各診療所では困難だが、八重山病院や石垣島徳洲会病院で可能と記載。画像検査以外の毎月の定期外来通院は、各診療所でも可能と説明している。

 ほかに石垣市、多良間村、宮古島市、伊平屋村・伊是名村・伊江村、本島北部、本島周辺の離島村、久米島町の各編があり、8巻で計1万6千部を発行。各地域の医療機関や役場、公民館などで入手できる。

 多様な療養情報を盛り込んだ2016年度版「おきなわがんサポートハンドブック」も発行中。問い合わせは同センター、電話098(895)1368。