【うるま】1958年から1年間、キャンプ・コートニーに駐留した元海兵隊音楽隊員のリチャード・ブルースさん(77)が17日、当時同基地の近くに住む野球少年だった横田政一さん(69)さん=うるま市赤野=に再会し、野球グローブをプレゼントした。米軍の慈善事業で地域の子に野球用品を配る際、数が足りず横田さんにだけ渡せなかったことが、帰国後も心残りだったという。(中部報道部・松田麗香)

当時の写真とグローブを手に再会を喜ぶ横田政一さん(右)とリチャードさん(中央)=うるま市宇堅公民館

 当時20歳だったリチャードさんは、沖縄での生活を記録に残すため、地域の人々など250枚以上の写真を滞在中に撮影。ことし10月にうるま市の海の文化資料館などで開く写真展のため4年ぶりに来沖している。

 リチャードさんのカメラに収めた写真の一枚に、当時11歳だった横田さんが写っていた。一緒に写る友人たちがボールやバットなどの野球用品を手にする中、横田さんだけが何も持たず立っている。地域の子どもたちに野球用品をプレゼントする米軍の慈善事業で、数が足りず横田さんにだけ行き渡らなかったという。リチャードさんは「その時の悲しそうな顔が忘れられずずっと気がかりだった」と話す。

 現在も市内に住む横田さんに知り合いを通じて連絡が取れ、今回58年越しにグローブを手渡した。

 横田さんは当時のことを覚えていないというが「写真を見ると確かに悲しそうな顔」と笑う。「まさか今になってプレゼントがもらえるなんて思わなかった」と喜んだ。横田さんからは、お返しにリチャードさんにお酒などが贈られた。