熊本地震の支援で、沖縄の災害派遣精神医療チーム(DPAT)が初めて派遣され、18日現在も第5陣が支援に当たっている。現地で支援した国立病院機構琉球病院の福田貴博精神科医らは「2度の大地震と、先の見えなさで、ストレスは大きい」と報告。県民ができる災害への備えで、被害や津波警報などを知れるラジオや情報通信機器の重要性を強調した。

DPATとして熊本県へ派遣された琉球病院の福田貴博医師(中央)や野村れいか心理療法士(左から2人目)ら=11日、金武町金武・琉球病院

 琉球病院のメンバーは先遣隊の第1陣から第4陣まで派遣。熊本県DPAT調整本部に入り、倒壊の危険がある病院からの患者の転院搬送の手配などを担った。

 先遣隊と第3陣で支援した福田医師は4月16日の本震を熊本県で経験。ショックで余震への感覚がまひし、ものすごく鈍感になったという。また「支援期間が決まっている援助者と違い、住民は先が見通せず、ストレスはとても大きい」と述べた。

 精神科には非同意の入院患者や、行動制限を受けている患者もいて、より丁寧なケアや搬送などが必要だと訴えた。熊本地震では約270人の患者が県外へ転院した。

 一方で、沖縄では「陸路搬送はできない。そもそも支援者に入って来られないという怖さもある。自前で頑張らないといけない」と課題を指摘した。

 県民や県内の医療機関ができる備えとして、非常食や水など支援が届く3日程度の非常食のほか、ラジオや携帯電話の充電器などの必要性を強調。心理療法士の野村れいかさんは「地震後に津波の危険があるかどうかを知れるだけでも不安は減る」と話した。