一番のこだわりは「コシの強いもちもち食感」の自家製麺だ。事前にゆでられ、油がまぶされている通常の沖縄そばの麺とは違い、注文が入ってからゆで上げる生麺。店主の武富勝行さん(35)が「小麦の風味を引き立て、かつ、スープと絡みやすくしたい」と、試行錯誤を重ねてたどり着いた逸品だ。

自家製麺が味わえる鶏そばと牛丼のセット(950円)

中休味商店の場所

自家製麺が味わえる鶏そばと牛丼のセット(950円) 中休味商店の場所

 宮古島市平良西里の出身。高校卒業後、本島で仕事をしているころに味わった「沖縄そば」の味に衝撃を受けた。かつおベースに豚骨だし、油でまぶされた麺が定番の「宮古そば」とは違い、「本島ではさまざまなだしや麺で自由にそばの味を表現していた」。

 当初は「これがそばなのか」との思いもあったが、食べ進めるうちに幅広い味に夢中になった。休みになれば各地を食べ歩いて研究。「自分で店を持ちたい」と脱サラして2014年5月、店を開いた。

 だしは鶏がらスープをベースに伊良部佐良浜産のかつお節や市内の企業が製塩する「雪塩」といった地元産の食材にこだわった。鶏宮古そば(600円)や鶏ソーキそば(680円)などのそばには無料でライスがつけられる。

 味わいの変化を楽しんでほしいと、店内にはおすすめの食べ方の張り紙もある。最初は「そのまま」、次は「こしょうを入れて」、その次は「ラー油入りで」、麺を食べた最後は「ご飯を入れて」雑炊風に。オープン当初は「これがそばか」と自身と同じような反応だった地元の年配客もリピーターとなり、今では「いつもの」と注文するまでになった。

 紅芋やモズクを練り込んだ麺や新たなスープの開発を検討中だ。本島で体験した「衝撃」をより多くの人に体験してほしいと、新たな味の追求を続ける。(宮古支局・仲田佳史)

 【お店データ】宮古島市平良西里2050の1。営業時間は午前11時~午後3時(ラストオーダーは同2時半)だが、麺やスープがなくなり次第終了する。午前7時から正午まで弁当を販売している。日曜定休。電話0980(72)2868。