翁長雄志前知事の死去に伴う第13回県知事選挙が13日告示され、いずれも無所属で新人の前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦、自由党前衆院議員で「オール沖縄」勢力が推す玉城デニー氏(58)ら4人が立候補を届け出た。米軍普天間飛行場の返還方法や名護市辺野古への新基地建設、経済振興、子育て支援などを主な争点に、30日の投開票まで17日間の選挙戦に突入した。

(左から)佐喜真淳氏、玉城デニー氏、渡口初美氏、兼島俊氏

佐喜真氏と玉城氏、事実上の一騎打ち

 知事選は、与野党が激しく対決する佐喜真氏と玉城氏の事実上の一騎打ちで、結果は新基地建設計画などに影響を与える可能性がある。14日から県内各市町村で期日前投票が始まる。

 佐喜真氏は普天間飛行場の一日も早い返還と早期の運用停止、県民の所得向上、米軍基地返還跡地の利用促進などを訴えている。

 玉城氏は翁長氏の後継として、新基地建設阻止を掲げ、好調なアジア経済を取り入れた自立型経済の確立などを主張している。 

 両氏とも普天間の早期返還では一致しているものの、手法は分かれている。

 このほか、元那覇市議で琉球料理研究家の渡口初美氏(83)と元会社員の兼島俊氏(40)も届け出た。12日現在の選挙人名簿登録者数は115万8569人。

<佐喜真候補>対話を通し未来へ前進

 県民の暮らし最優先宣言をした。まずやりたいことは県民の所得を300万円まで上げるよう努力する。子どもの貧困の撲滅を実現していく。給食費、保育料、医療費の無償化を目指して子育て、教育王国・沖縄をつくっていく。

 沖縄には39の有人離島がある。本島も本土に行くにも交通費が大きな課題。航空運賃の軽減を図り、どこにいても幸せが感じられる沖縄をつくっていく。4年間進まなかった北部の基幹病院を、市町村負担がないよう設置して命を守る。

 145万の県民が等しく喜べるようにするのが県知事の役割だ。宜野湾市長として2期6年間、市政運営を行ってきた。普天間飛行場の返還が実現できなかったじくじたる思いがある。私は絶対に諦めない。県民、市民のため普天間、キャンプ・キンザー、那覇軍港を含めて返還できるのは私しかいない。全力で沖縄のために頑張る。基地問題も私にしかできない。県民の悲願である、日米地位協定は絶対に改定する。

 対立や分断ではなく対話、和をもって沖縄を取り戻す。和をもって沖縄をつくる。和をもって沖縄の未来を前に進めよう。

 佐喜真 淳氏(さきま・あつし)1964年8月9日生まれ。宜野湾市出身。宜野湾市議2期、県議2期、宜野湾市長を2期6年務めた。

<玉城候補>誇りある豊かさを構築

 ここ伊江島で生まれた母の長男として生を受けた。伊江島は、戦後の島ぐるみ闘争の発祥地だ。もう一度ちむぐくるを奮い立たせ、右も左も、イデオロギーなど関係ない、アイデンティティーに根ざした未来の沖縄をつくっていきたい。

 子どもの貧困を断ち切るために、全市町村に子育て世代包括支援センターを設置する。年金や非正規雇用、アルバイトにより学業を優先できない学生の問題など、すべての県民を救うための条例を制定し、ひとりも取り残さない、ちむぐくるの県政をつくりたい。

 国の補助金頼みではなく、自らの力で海外に打って出る。沖縄が日本経済のフロントランナーとして最前線に立てるよう、外資を呼び込み、実のある観光立県沖縄の経済をつくりたい。得られた原資収入を優しい沖縄社会へ循環していく。それが玉城デニーの目指す新時代沖縄の未来。

 うちなーんちゅが「誇りある豊かさ」を築き「イデオロギーよりもアイデンティティー」を大事にしようという翁長雄志知事の遺志を引き継ぎ、辺野古に新しい基地を造らせない、その意思を明確にして選挙戦を堂々と闘っていこう。

 玉城 デニー氏(たまき・でにー)1959年10月13日生まれ。うるま市出身。タレント活動を経て沖縄市議1期、衆院議員4期を務めた。

<渡口候補>料理で長寿県に

 基地問題だけでなく、衣食住に重点を置き、琉球料理を通して長寿を目指す行政にしたい。

 渡口 初美氏(とぐち・はつみ)1935年1月15日生まれ、那覇市出身。同市三原在住。那覇高校卒。93年那覇市議に初当選し、1期4年務めた。

<兼島氏>声伝わる行政に

 若者と一緒に今後の沖縄をつくりたい。個人の声が行政に伝わるような仕組みをつくりたい。沖縄をもっと良くしたい。

 兼島 俊氏(かねしま・しゅん)1978年1月28日生まれ、沖縄市出身。東京都江戸川区在住。陽明高校卒。元会社員。