元海兵隊員の米軍属(32)が死体遺棄容疑で逮捕されてから一夜明けた20日、在沖米軍トップや在沖米総領事、沖縄大使、沖縄防衛局長らが相次いで県庁を訪れ、安慶田光男副知事に謝罪した。何度同じような光景が繰り返されてきたか。頭を下げる姿にあらためて怒りがこみ上げる

▼うるま市の女性会社員(20)の遺体を遺棄したとして逮捕された容疑者は、県警の捜査本部の調べに、「女性を刺した」として殺害を認めるような供述を始め、暴行も示唆しているという

▼供述内容が事実であれば、余りにも卑劣で、女性の生命と人権を奪った犯行の悪質さに言葉を失う。動機や経過などの事件の全容解明が急がれる

▼女性はことし1月に成人式を迎えた。家族や友人らと祝った門出から半年もたたずに、将来の夢を絶たれ、命を奪われた

▼戦後71年を迎えても、米兵や米軍属の事件におびやかされる日常。事件事故が後を絶たないのは、言葉だけの再発防止と綱紀粛正だけで異常事態を放置してきた日米政府に原因がある

▼県幹部は「戦場以上だ」と悲痛な叫びを上げた。翁長雄志知事は23日、安倍晋三首相と会談する。首相が謝罪しようと女性の命は戻らない。責任を痛感するならば、米軍基地があるが故の被害を絶つ抜本的な対策を示すのが当然だ。(与那原良彦)