「複数の第三者が調査」「速やかに結論を出し報告」「知事は続ける」。明らかになったことは、せいぜいこれくらいか。テレビでも生中継されたが、納得できた人はほとんどいないだろう

▼政治資金問題で20日会見した東京都の舛添要一知事。時折笑みも見せ、よく通る声で語った前回会見から一転、表情はさえず、声も小さく弱々しかった。2時間余りに及んだが、「第三者に」を繰り返すばかり

▼舛添氏が211万票を獲得して当選した2年前の選挙は、猪瀬直樹前知事の選挙資金疑惑による辞職を受けたもの。信頼回復どころか、また「政治とカネ」をめぐる問題で窮地に立たされている

▼ホテル代37万円、天ぷら代5万円、まんじゅう代9万円、車2台197万円…。会見では次々と報道される公私混同疑惑に何も答えなかった。金銭感覚がまひしているとしか思えない

▼政治資金規正法についても問われ「政治家だからもちろん知っております」と自信を見せたものの、第三者に丸投げし、説明責任を回避する姿勢に終始した

▼ウルグアイのムヒカ前大統領は大統領給与の大半を貧しい人々に寄付し、1億円で打診された32万円の愛車売却を贈り物だとして断った。ムヒカ氏と比較するまでもなく、舛添氏に首都のリーダーとしての資質はもはや感じられない。(玉寄興也)