【仲地清通信員】八重山出身の若手琉球音楽家、横目大通(ひろみち)(33)、大哉(ひろや)(31)兄弟の「琉球民謡之夜」と題する音楽会「琉球音楽に根っこの文化を感じた」が14日、台北市で最もにぎやかな繁華街の西門町紅劇場であった。横目兄弟の台湾「音楽会」は3回目。

沖縄一色に染まった横目兄弟のライブ会場=台湾

沖縄音楽にひかれ、ライブ開催を続けている呉さん(右)と横目兄弟=台湾

沖縄一色に染まった横目兄弟のライブ会場=台湾 沖縄音楽にひかれ、ライブ開催を続けている呉さん(右)と横目兄弟=台湾

 横目兄弟は八重山石垣市出身。父親の博二さんは沖縄県無形文財・八重山古典民謡保持者で、八重山で八重山古典民謡保存会横目研究所を開く、音楽一家だ。横目兄弟は沖縄県立芸術大学の琉球古典音楽専攻を卒業し、那覇市のライブハウスを中心に演奏活動している。

 音楽会を企画した台湾琉球文化交流協会「沖縄楽坊」の呉寰さんは4年前、沖縄旅行の際に那覇市内の国際通りでライブをしていた横目兄弟の演奏を聴き「普通の音楽とは違う」「台湾にはない文化の根っこを感じた」とすっかり魅了されたという。

 琉球文化や音楽にひかれた呉さんは「いつか、台湾の市民にも聴かせ、地元に根付いた文化の大事さを実感させたい」と1年掛けて交渉。2014年7月に横目兄弟の「琉球民謡之夜」を実現させた。

 会場となった紅劇場は、繁華街の中心地にある歴史的にも有名な劇場。横目兄弟はオリジナルの「ゆばなうれ」「ニライ」「島酒かたみて公民館」などを披露。日本語は分からなくても、台湾の観客は琉球メドレーに酔い、「涙そうそう」の曲では全員が手拍子も加えて口ずさむほど。オリオンビールも販売され沖縄一色となった。

 会場を埋めた大半は沖縄に観光したことのある人々。その一人、蘇安さんは「沖縄大好き、海も人もきれい」とフィナーレでカチャーシーを踊っていた。

 「沖縄楽坊」は今年10月には横目兄弟の父親の博二さんが開く「八重山古典民謡保存会横目研究所」を招待して、「琉球音楽」を台湾で紹介したいとしている。